お答えします
Q.1日の仕事の具体的な流れは?
A.
まず当社の1日は、毎朝のミーティングから始まります。
「朝礼」とは呼ばず、「デイリー(ミーティング)」と呼んでいます。
ここで1日のだいたいの流れが決まるわけですが、
「だいたいいつもこんな感じ」というパターンがあるかというと、
それはみなさんが、入社して何年めのイメージで質問されているかによって異なります。
1年めは、野球に例えると「たまひろい」がメインの使命になりますので、
掃除をしたり、コーヒーをいれたり、電話番をしたり、日報を書いたり‥‥
等々、
みなさんの目には雑用にしか見えないかもしれないことをやっていただきます。
ときどき研修があったり、銀行や郵便局へ行ったり、お客さまのところへ出向いて機器のセットアップを手伝ったりする他は、基本的に
「パソコンに向かって座ってする仕事」が大半です。
仕事を覚えてプロジェクトを任されるようになりますと、
ひとりあたり10社を超えるお客さまを担当することになりますので、
その日、どの顧客の案件を処理することになるかによって、時間の使い方がまったくちがってきます。
打ち合わせに出かけることも増えて、1日じゅう外に出っぱなしのこともあるでしょうが、それでもだいたいはオフィス内にいて、システム開発か
ウェブ制作のいずれかに近い仕事になります。
システム開発というのは、プログラムを書いて、その動作を確認したり、お客さまに使い方を説明したりする業務、
もういっぽうのウェブ制作というのは、
IllustratorやPhotoshop、Dreamweaver等のソフトを使って、ホームページのデザインを補助する業務です。
Q.入社する前に勉強しておいたほうがいいことは何ですか?
A.
しいて言うならITの勉強ということになりますが、あまりこだわらなくてよいと思います。
学生のうちにどうしてもやっておきたいことがあるのであれば、後悔しないよう、是非それを優先してください。
早く仕事がしたい、それにそなえて勉強したいという気持ちがあるのであればすばらしいことです。
ですが、くれずれも
「やっとかないと不安だから」
「まわりがみんなやっているから焦っている」
というような情けない気持ちで勉強するのはよしましょう。
けっきょくは入社後に現場で学ぶことのほうが何倍も大切ですから、
日々素直な気持ちで仕事に向きあう人がいちばんです。
「資格を取るなら何がいいですか?」という質問もよくきかれますが、
それはつまり
「自分のしたい仕事が何かわからない」という状態を意味していますので、
そういう方には
「ほめ達!」検定をおすすめします。
まずは3級、2級を取得してください。
「ほめ達!」は正社員としての取得推奨資格でもありますので、
入社前に1級に合格されますと、かなり心証が良くなります。
ITのスキルを磨いておきたい人は
情報処理技術者試験を受けてみてください。
情報処理技術者試験には、ITパスポート試験、基本情報技術者試験、データベーススペシャリスト試験、
プロジェクトマネージャ試験‥‥など、なにがなんだかわからないくらい種類がたくさんあります。
「これはいったい何の試験なんだろう?」と興味を持つだけでも勉強になります。
Q.研修はありますか?
A.
自社が単独で実施する研修制度として確立したものはありませんが、
当社が所属する団体(兵庫県中小企業家同友会や関西デジタルコンテンツ事業協同組合)が主催する講座やセミナーを社外研修として活発に利用しています。
たとえば入社後すぐ、
中小企業家同友会主催の合同新入社員研修を受けていただきます。MG(マネジメント・ゲーム)研修というものも必ず何回か受けていただき、
会社の儲かるしくみを学んでいただきます。
その他、プロジェクトマネジメントやモチベーション理論の勉強会を通じて、
他社の同年代の社員さんとの交流もけっこうあります。
自社主催のものとしては、例年7月上旬に、上半期の業績をふりかえりながら、
会社と社員さんが経営と仕事について深く意見交換する「一泊研修」があります。
Q.入社して最初の仕事はどんなことですか?
A.
入社するとかしないとかに関係なく、
はじめから大切なことは「あいさつ」と「笑顔」です。
これは仕事ではないかもしれませんが、ある意味、仕事より大切なものです。
あいさつも笑顔もなくブスッとして会社にきたら、もうそれだけでまわれ右、職場から退場処分です。
あいさつと笑顔ができたら会社に入れますので、先輩の仕事を見て仕事を覚えることが最初の仕事になります。
そしてまず、いちばんはじめに徹底的に覚えていただく仕事は
「ホウ・レン・ソウ」です。報告、連絡、相談は、それ自体が仕事です。
それどころか、
「報告していない仕事は、やっていないのと同じ」と見なされます。
やっていないのですから、それに対して給料が出ることもありませんし、褒められることもありません。
わが社では、 ホウ・レン・ソウは仕事のクオリティの一部であって、たとえ与えられた作業が早く終わったとしても、報告がなければ完了ではないのです。
ホウ・レン・ソウがちゃんとできるようになってきたころには、少しずつ仕事を任されるようになります。
はじめは使い走りのような雑用しかやらされないように思えるかもしれませんが、みなさんが失敗してもお客さまに大きな迷惑がかからない仕事から順番に、少しずつ責任の大きな仕事を任されるようになります。
Q.ITの知識がなくても仕事はできますか?
A.
はじめの何カ月間かは何の知識がなくても仕事はできます。
ないよりはあったほうがよろしいですが、特に気にする必要はありません。
「あいさつ」や「笑顔」、「ホウ・レン・ソウ」など、
他にもっと大切なことがありますので、
そっちのほうを心がけてください。
ちなみに、ITにかぎったことではなく一般論として、仕事では
知識よりも応用力のほうが重視されます。
知っていることを現場での仕事に応用するセンスがあるかないか、ですね。
知識ばっかりたくさんもっていても、使えなかったら「宝の持ち腐れ」どころかジャマなだけですよね。
Q.選考基準でいちばん重要視していることは何ですか?
A.
ペーパーテストでは必要最低限の知識や応用力を採点させていただきますが、
それよりもやはり「明るさ」「元気」「素直さ」ですね。
「それっていまさらどうしようもないんじゃあ‥‥」と思われますか?
ま、そうです。面接マニュアル読んであわてて準備しても、急に性格は変わりません。
つまりけっきょく、つまらない小細工はしなくていいということなんです。
肝心なところというのは、いまさらあわててもどうしようもないところなんです。
みなさんは「言行一致」(げんこういっち)という言葉をごぞんじでしょうか。「言うことと行いが一致していること」です。
当社はこれをかなり重要視します。
「はじめに調子のいいことを言うが、実行が伴わないタイプ」がもっとも受け入れられないと考えていただいてよいでしょう。
なにかのまちがいで入社できてしまったとしても、きっとあとで淘汰されます。
Q.ハーフマラソンで完走しないと内定が出ないというのはほんとうですか?
A.
ほんとうのようでもあり、冗談のようでもありますね。
「それだけはゼッタイいやです!」って言われる方に強要したりしませんし、障がいなどの事情で走ることができない方もおられますから。
ただ、マラソンを走っていただくことがあるのはほんとうですし、過去の新卒採用においては内定者は全員ハーフマラソンを完走しています。
その趣旨は、ひとつには体力測定の意味、もうひとつは精神力の測定です。
別にマラソンじゃなくても、体力と精神力の程度をわかりやすくお伝えいただければそれでかまいません。
ではなぜマラソンかというと、理由のひとつは、神戸には「神戸マラソン」というすばらしいイベントがあることです。
せっかく神戸に住んで、神戸で仕事をするんですから、このすばらしいイベントを体験してほしいという想いがあります。
なので、入社まえにハーフマラソンを完走するだけの体力と精神力と遊び心のある方は、
入社後1年以内にフルマラソンにチャレンジしていただきます。
マラソンを走っていただくもうひとつの理由は、社長の趣味がマラソンだということです。社長自身が何度もマラソンを走っているので、
練習方法やタイムを聞けば、だいたいのレベルが通じます。早く走れるかどうかは採用段階では問われません。
コツコツ最後までやり切るタイプかどうか、知りたいのはそこですね。
Q.仕事の中でいちばん厳しいことは何ですか?
A.
会社でいちばん厳しいのは社長です。特に播州弁がコワいです。
「‥‥ちゃうんか」とか「‥‥やろが」とか「‥‥しとるやんけ」が、
日常会話に普通に出てきますので、慣れるまではかなりコワいと思います。
社長が機嫌よく穏やかにしゃべっていても、平成生まれの若い世代には叱られているように聞こえるそうですので、
機嫌の悪いときは何をしゃべっても恫喝にしか聞こえないはずです。この点、本人も反省しており、年々改善していますが、それでも入社前に心の準備が必要です。
公的機関(労働基準監督署)に相談すればきっとパワハラ認定されるでしょう。
そんなわけで、
神経過敏な方には入社はおすすめできません。
おぼっちゃん育ち、おじょうちゃん育ちの方にもおすすめできません。
‥‥というのは冗談として、マジメな話、当社業務の中でいちばん苦痛になるかもしれないのは、そこではなく、勤務時間外に緊急電話が鳴る場合があることだと思われます。
どういうことかといいますと、当社のお客さまには飲食店さんが多いので、
夜でも週末でも祝日でも、営業中のお店から「プリンタが動かない」「Wi-Fiがつながらない」といった問い合わせの電話がかかってくることがあるのです。
障害が発生すれば、休日であろうと夜中であろうと他に急ぎの仕事がたまっていようと対応を迫られます。
電話で解決できなければ現地に急行する必要もあります。
お客さまには24時間対応の緊急連絡先を伝えてあるので、
風呂に入っていようとコンパの最中だろうと着信があれば飛び出して行く覚悟が求められます。
もちろんこれはタダで働かされるということではなく、通常賃金よりかなり割増の「特務手当」というものが支給されるわけなのですが、とはいえ、
口先だけの正義感や責任感は何の役にも立ちません。
こういうケースにどう向きあうか、社員としての資質が問われるところです。
ちなみに、緊急対応で休日に現場へ急行しなければならないケースは年に2~3回あります。
「なんだ、たったそんなもんか」と思われるくらいかもしれませんが、実際にそんなもんです。
しかも、家族と泊まりがけで旅行する計画があるとかいう場合、
あらかじめ報告しておけば、その計画中には電話当番を替わってもらうことができます。
それでもいやだと感じる人、どうにも受け入れることができそうにない方は、リアルにイメージして慎重に判断してください。
Q.残業はどのくらいありますか?
A.
多いときで月20~30時間、平均すると月10時間くらいではないでしょうか。残業手当もちゃんとお支払いしています。
あくまで過去の実績ベースですが、1年めで月50時間を超えることはまずないと思います。これには平日の緊急対応を含んでいますし、休日出勤も年に1回あるかないか、です。
が、人によっては「いっぱい働いて、いっぱい給料ほしい!」タイプの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
残業は日々そのつど届け出て、上司の許可を受ける必要がありますので、
もしかしたら逆に、「もっとバリバリやりたいのに、帰れと言われる」ほうの心配をする必要があるかもしれません。
そういう場合は「成果」で判断するクセをつけてください。
会社が残業手当を払ってまでやってほしい仕事というのは、実はそんなにないんです。
新入社員にはそれだけのスキルがないからですね。先輩社員が遅くまでがんばっていても早く帰らされます。
しかしあなたが利益にこだわり、成果を出すことにこだわるタイプなら、労働時間の長い短いに関係なく、給料はどんどん上がります。
そもそも「早く帰れる」ことがほんとうに喜ばしいことなのかどうか、残業時間の心配をするまえに、
じっくり考えてみられてはいかがでしょうか。
Q.ブスッとした顔をしているだけでクビになるっていうのはほんとうですか?
A.
ほんとうです。程度にもよりますが、たしかに、
ブスっとしているだけでクビになります。
ニコニコしたらいいだけのことですので、ニコニコしましょう。
笑顔が苦手だという人は、笑顔の練習をしたらいいんです。
ニコニコできなくても、ニコニコする努力を放棄しなければだいじょうぶです。