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経営の基本をゼロから教えてくれる、まるで「経営者のリトルリーグ」みたいな中小企業家同友会に入って10年。
先輩のアドバイスを素直に聞かなかったために、経営指針成文化セミナーに参加するまでに5年もかかりましたが、いまはちがいます。
やったほうがいいと勧められることには、努力を惜しまず、すべて全力で取り組むと決めてます。
模範的な経営──中小企業家同友会で学んで10年
このごろ強く意識しているのは、
たいへんあつかましいようですが、
模範的な経営をやる
ってこと。
事業をやっていくにあたっては、
むやみに我流を持ちこまず、
まずは
教科書的に‥‥というか、
基本に忠実に、
諸先輩方が
「これはいいよ」と勧めてくださるオプションは
素直にぜんぶ試して、
模範的な経営者を目指す
ってことです。
焦って結果を追い求めず、
あたりまえに打てる手を、
丹念に打っていく
と。
才能がない
とか、
人間力が不足している
ために、
会社が伸びないとしたらやむをえないが、
努力が足りないから成長してない
のだとすれば、
そんな自分をわたしは許すことができません。
めんどくさがらず、
やれることは全力でぜんぶやる。
それに、
根が臆病で小心者のわたしの心は、
>ウチがいま儲かってるのは。
>世間の景気がいいからに決まってるじゃん。
>このまま株価が上がってくれたらウハウハの大もうけ。
>たまたま世間の景気が悪くなったら業績も下がる。
>そりゃしかたがない。
‥‥みたいな、
あてもんで儲かったとしても安らぐことができません。
これとこれと、これと、あれ。
それだけのことをやっといたら
99%確実に会社は伸びる
っていうくらい、
石橋をたたきまくってから悠々と渡る、
ビビリちっくな商いでいい。
全天候型の
all out effort
を
わたしは決意して宣言します。
気ままなオレ流で好き勝手に生きてきたライフスタイルとは、
まるで正反対のことを言うようですが、
これはマジ。
会社の経営だけは、
ユニークだのオリジナルだの独創的だの、
いちびった発想は捨てて、
マネでもパクリでもいい。
模範的な経営
を
心がける。
オレ流なんてまだ
10年も20年も早いです。
祝!入会10周年
兵庫県中小企業家同友会
に
入会して10年がたちました。
‥‥(ё_ё)?
別に10年たったからといって、
同友会さんのほうからは何も、
ひとこともありません。
ずっと会費を納めてきたお礼を言われることもなければ、
表彰とか?
あるわけないんですね。
15年、20年の会員さんが、
ごろごろいらっしゃるわけでして。
わたしなんざ、
何年たってもハナタレ小僧なわけでして。
たまたまちょっとまえに書類ケースの大掃除をしていて
10年前にいただいた会員証が見つかったんですが、
そうでなかったら自分自身いつの入会だったか忘れていたかも‥‥。
入会してから
経営指針成文化セミナー
に参加するまで
5年かかりました。
言うまでもなく
経営指針こそが、
同友会における
学びのキモ
であります。
いいよ、いいよ、
経営指針は会社が変わるきっかけになるからいいよ、
と、
何回も耳にしていながら、
なかなか取り組もうとしなかったのは要するに
素直じゃなかったんですなぁ。
そもそも入会するまでに、
「オール兵庫」とか、
何回も何回もゲストで呼ばれて参加しておきながら、
入会を決めるまでにも5年かかりましたし。
2003年に入会してからも、
はじめの1年くらいは幽霊会員みたいな感じで、
別に例会やブロック会に顔も出さず、
意味もわからぬまま‥‥
しかし
10年をふりかえってみると、
つくづく実感しますけど、
経営の
《いろは》は、
ぜ~んぶ同友会活動の中で教わりました。
いちいち素直じゃなかったので、
伊達に長いこといてるだけでちっとも成長してませんけど、
もうそろそろアクセル踏みたいんですよね。
なので共同求人活動にも、
参画することにしましたし。
(ё_ё)
ところで模範的な経営ってどんなんなん?
さあ‥‥
ではそもそも、
いったい何をもって
模範的な経営とするのか??
──ってとこなんですけど、
いまのところ、
いちばん教科書っぽく経営のポイントが網羅されているのが
企業変革支援プログラム「ステップⅠ」
(中小企業家同友会全国協議会)
なんですね。
企業づくりにかかわる
「3つの目的」や
「労使見解」、
「21世紀型中小企業づくり」
といった、
同友会さんが長年培ってきた見解を凝縮して、
体系的に項目整理することによって、
経営の成熟度を計るモノサシ
として、
わたしたちがセルフチェックできるようにつくってあるんです。
チェック項目の一覧は
以下のツリーのとおり──
Ⅰ.経営者の責任
(経営理念の成文化とリーダーシツププロセス)
(1) 経営理念の成文化と社内の共有
(2) 社員との信頼関係
(3) 経営者の自己改革
(4) 自社の経営の主要数値の正確な把握
(5) 企業の社会的役割と責任の自覚
(地球環境問題や地域振興などへの取り組みについて)
Ⅱ.経営理念を実践する過程
(方針・計画策定プロセス)
(1) 自社をめぐる情報収集と分析
(2) 経営方針の策定
(3) 経営計画の策定
(4) 経営方針と経営計画の実行と評価
Ⅲ.人を生かす経営の実践
(1) 社員の自主性の発揮
(2) 共に学び共に育ちあう社風づくり
(3) 労働環境の整備
(4) 対等な労使関係
Ⅳ.市場・顧客及び自社の理解と対応状況
(1) 市場・顧客の変化と顧客ニーズの把握
(2) 苦情対応や顧客との関係強化
(3) 顧客の満足度の把握
(4) 自社の強み、弱みの分析と把握
Ⅴ.付加価値を高める
(1) 製品やサービスの企画・設計について
(2) 製品やサービスを生産・提供する仕組みと体制、その運営
(3) 間接部門(間接業務)サービスの運営
(4) 取引先(仕入れ先、協力企業、元請け等)との関係強化
(5) 新規事業(第二創業や業態転換などを含む)の取り組みへの仕組みと体制
──このツリー項目にそれぞれ対応した次の22個の質問があるので、
自社のレベルを客観的に採点していけるわけです。
- 経営理念のもとに企業活動が営まれていますか?
- 経営情報を公開し、社員の声を経営の意思決定に反映させていますか?
- 経営者として自己研さんと企業改革に努めていますか?
- 売上や利益のみならずその他の主要数値を把握して経営判断に生かしていますか?
- 環境問題や地域振興などに全社的に取り組み、その体制を整えていますか?
- 社内外の情報を収集・分析する仕組みがありますか?
- 経営方針(中期で達成する目標とその実現方策)の策定をどのように行っていますか?
- 来年1年間、何をするべきかを示した経営計画はありますか?
- 経営方針・計画をどのように社員に伝え、その実行状況を把握・評価していますか?
- 社員の自主性を発揮できる仕組みはありますか?
- 共に学び、ともに育ちあう社風をつくる仕組みがありますか?
- 快適な職場づくりに取り組み、賃金規程や労働時間の見直しなどを行っていますか?
- 社員と対等な労使関係を維持発展させるためにどのように取り組んでいますか?
- どのように市場・顧客の変化と潜在ニーズを調査・情報収集し共有していますか?
- 苦情や要望にどのような対応をしていますか?
- 効果的な満足度調査が実施され、その結果に基づく見直しと実行ができていますか?
- 自社の強み、弱みを分析・把握していますか?
- 現場や顧客の声を製品・サービスに反映する仕組みを作っていますか?
- 製品やサービスを生産・提供する効果的な仕組みや体制がありますか?
- 間接部門(業務)の業務改善はすすめられていますか?
- どのように取引先との関係強化を図っていますか?
- 新事業(サービス・販売方法の等の見直しも含む)への取り組みを行う仕組みはありますか?
こうしてまんべんなく
「弱み」を補ういっぽうで、
「強み」を見つけて伸ばしていく。
そういうことのくりかえしが、
模範的な経営
に
つながっていくのではないかと思っているんです。
>ぎょえ~っ!
>採点項目が多すぎる!!
って、
ビビってしまう方もいらっしゃると思うんですけど、
とりあえずわたしが最低限やっていくと決めていることは、
経営指針書を毎年きちんとつくって、
社員さんみんなと想いを共有するための
経営指針発表会を開くこと。
そして、
これから
共同求人活動に毎年参画して、
定期的な新卒採用活動を継続すること。
この2点を実行するだけでも、
オレってすごいんちゃうのって自分をリスペクトできそうな気がするし、
実際にここまでの道のりでも
かなりの自信につながったのはまちがいありません。
あーもちろん言われるまでもなく、
優等生のキャラじゃないですよ、
わたしは。
ただ、
経営指針書をつくって10年までは
守・破・離の
「守」。
そこまでやって基本ができてきたなと感じられるようになったら、
型を破るのはそこからなんじゃないかと、
謙虚に考えているしだいでございますよ(≡^∇^≡)